今回は公務員宿舎についてです!
私は、在職中はずっと宿舎住まいでした。
実際に住んでみて感じた公務員宿舎のメリットとデメリットを紹介します!
正直、毎月の家賃だけ比較すれば民間よりはるかに安く済むので、
宿舎住まいの選択肢があるのは公務員の特権とも言えるかもしれません。
…ただ、けしてメリットばかりではないのです。
宿舎に入るか迷っている人や入居後の住環境について知りたい方の参考になれば幸いです。
官舎住まいずるいわ…と思う方もいるようですが、ちょっとギャップあるかも。
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宿舎に住むメリット
家賃が安い
なんといっても破格の家賃
当時の私は、空き部屋の関係で単身でありながら世帯用の宿舎に入っていました。
3LDKの間取りで家賃はおよそ13,000円。
毎月の共益費と駐車場代を含めても20,000円弱で収まっていたので
住居費はかなり抑えられていました。
住んでいる地域によっては1DKでも5,6万円かかりますし、
駐車場も必要となればもっと大きい金額になりますよね💦
家賃に関しては、
宿舎の築年数や単身用か世帯用でも違ってきますが、
間違いなく民間の賃貸より安いです。
駐車場も、空きさえあれば宿舎の敷地内に借りられることがほとんどです。
自転車やバイクの駐輪場は無料でした。
家賃と駐車場代は毎月の給与から天引きされるので支払い忘れもなく、安心です。
転勤&引っ越しの時に賃貸を探す手間がかからない
たとえば税務職員の場合、最低でも2,3年に1度は転勤があります。
所属の国税局管内にある税務署であれば、隣の署・市外・県外・離島…と、
どこにでも飛ぶ可能性があります。
現住所から通勤できる範囲であれば問題はないのですが、
特に単身者や若手のうちは引っ越しを伴う転勤もしばしば。
幸いなことに税務の転勤時期は7月なので、
3~4月の世間的な引っ越しシーズンとは少しズレています。
ただ、内示から実際に異動するまで1週間~10日ほどとかなり短いので、
賃貸で条件のいい部屋を探すのが難しいのです。
選択肢は少し限られてしまいますが、
行った先で住める場所が確保しやすいというのはかなり助かりました。
賃貸がよければ、家具家電付きのお部屋を探すのも選択肢ですね!
通勤手段の公共交通機関の沿線に住める
特段の理由がない限り、通勤には電車やバス等の公共交通機関を利用します。
となると最寄りの駅やバス停の近くに住める方がいいですよね。
多少距離がある場合もありますが、
大体は近くに主要な駅やバス停があるので通勤手段は確保しやすいと思います。
駅チカで家賃が高い⇔駅からは少しあるが家賃が安いの両立を狙いやすいです。
同じ職種の人が住んでいる
公務員宿舎は合同宿舎になっていることがあります。
たとえば税務職員に限らず、
他官庁や近隣の公共施設の職員も住むことができる建物等です。
近い属性の人が集まって住んでいるので、なんとなく安心感があります。
費用も抑えられて、宿舎住まいもよさそうだなぁ
わかりやすいメリットを紹介しましたが、
ここからはメリットと表裏一体とも言えるデメリットを紹介します!
宿舎に住むデメリット
築年数が経っている
メリットとして家賃が安いことを挙げました。
その安さの理由は築年数だったりします。
たとえば当時私が住んでいた宿舎ですが、築年数が60年弱経過していました。
リアルに上の画像のような外観だったので、お世辞にもキレイとは言えません。
一応国の管理下にある建物なので、
こまめに点検もされていたようなのでおそらく大丈夫ですが、
築年数が5,60年ともなれば耐震構造等には不安がありますよね💦
新規で建築されることはほとんどなく、最近は古いものから取り壊したりしています。
外観も内観も古い 防音× 防犯面の不安
築年数と関連することですが、
建物の外観も居室の内観もかなり古さを感じます。
最低限、壁紙の張替え等の修繕は入居の合間で行われているようですが、
基本的にはあまり手がかけられている感じはしません。
外観は、コンクリートが崩れて鉄筋が見えていたり、
外壁にはひび割れがあちこち。
ベランダの柵や手すり類はサビまみれ。
当時住んでいた宿舎はお世辞にも綺麗とは言えませんでした。
建付けが悪くなっているのか、
窓やドアを閉め切っていても隙間風はもはやデフォルト。
居室の内観も、
・床の軋みや窓枠
・ドアの歪み
・押し入れや畳の傷み などがだいぶありました。
鉄筋コンクリート造りに加えて、
おそらく壁がかなり薄く防音性はハッキリ言って最低レベル。
足音・話し声やドアの開閉音、入浴やトイレの水音等、上下左右から聞こえてきます。
離れた部屋でも響いてきます。
このせいで騒音トラブルに巻き込まれたことも。
他の部屋(私の真上の部屋)からのひどい騒音を、
私の部屋が発生源だと勘違いした中年男性が突然部屋に怒鳴り込んできました。
一時はつきまとい等の被害も受けたので警察に相談しましたが…。
職場も事を大きくしたくなかったのか、
結局被害を受けた私が泣き寝入り(引っ越し)で決着。しかも自費。
トラブルになる前に何度も管理人に相談していましたが
まったく対応してもらえませんでした。
もっときちんと対応してもらえていたら状況は違っていたはず。
居室に関しては、
勝手にリフォームやリノベ等をすることが原則禁止されているので
自分ではあまり手を加えることができません。
見えない部分で言えば、浴室の排水等、水道管周りが劣化している場合があります。
詳しくは入居の際に貸与される「宿舎のしおり」に記載がありますが、
不具合や故障の程度によっては
自費で修理する必要があるので予想外の出費がくることも。
部屋の照明器具や、網戸は自分で持ち込んで設置しなければいけませんでした。
私の部屋はなぜかトイレのふたもなかったです(笑)
ちなみにこちらは昔私が住んでいたお部屋のお風呂場です。
このタイプのお風呂は初めて見ました(笑)
冬場はお湯が出ません。シャワーの水圧はもはやジョウロ並み。
排水・ホースの配線の関係で洗濯機は洗面台の前に置くしか選択肢がなく、
洗面台は取り潰しであってなあいような状態。
写真左側はトイレですが、
洗濯機を置くとドアの開閉がギリギリでかなり使い勝手が悪かった💦
4,5階建てのものも多いですが、
築年数の関係でエレベーターはないことが多いです。
4階に住んでいましたが、日頃はともかく、
引っ越しの荷物の搬入等もすべて階段でやるのでかなりしんどかったです…。
少し古いものですが参考までに▼
もちろんオートロック設備等はありません。
玄関の施錠もいまどき普通の鍵とドアチェーンという簡素さです。
その点、民間賃貸は自分好みの条件で選べるので防犯性能も上げやすいですね!
特に女性が一人暮らしする場合は、防犯面を考えると宿舎は頼りないです。
宿舎の敷地は国の所有地。
居住者以外の立ち入りが一応制限されていますがほとんど意味はありません。
宗教の勧誘も、N〇Kの集金員も、
その他居住者以外の人がたくさん出入りし、時には玄関まで来ます。
少なくとも居住者に限れば似たような属性の人が住んでいることが想定できますが、
今のご時世どんな人が近寄ってくるかわかりません。
単身の方、特に女性の場合は防犯面に不安を感じる部分もあるかと思います。
洗濯物等も干し方には気を付けた方がいいです。
管理人はいますが外部委託の人です。
基本的に平日の8時~17時までしかいないので、
夜間など時間外の対応はしてくれません。
人によってはかなり適当で時間内の対応も微妙なときがあります。
役員分担がある
宿舎によっては自治会の活動や役員当番が回ってきたりします。
資源ごみ回収の世話人や毎月の共益費の集金・会計、
月に数回ある役員会への出席等がありました。
正直なところ、
プライベートな時間を割いて
各世帯の在宅時間を見計らって集金に行ったりするのは手間でした…。
家族世帯であればまだいいのですが、
単身世帯には少し負担が大きいと感じる部分。
最近は自治会活動に参加しない人も増えているそうで、
余計に馴染みがなく感じる人もいるかもしれません。
そういうしがらみが苦手な人は面倒な部分かも。
すべて会社を通して手続きする必要がある
入居・退去をはじめ、手続きは基本的に所属署の総務課を通じて行います。
内容によっては時間がかかることもあるので、
書類の作成などは余裕を持って済ませましょう!
自由度が低い ペットとの同居も原則不可
こんなお部屋に憧れますが、宿舎の居室はリフォームやリノベは原則できません。
退去時に原状回復が必要なのは民間と同じですが、
チェックが厳しいのでいろいろイジるのはやめておいた方が無難です!
たとえば、
ネット回線を引くために室内の工事が必要な場合はまず確認を取らなくてはいけません。
テレビのアンテナなどは自力で設置できれば特に問題ありませんが、
機材取り付けのためにベランダの外壁にネジ留めしたい場合などは
同じく相談と確認が必須です。
ペットと暮らしている人、新しく迎えたいと考えている人もいることでしょう。
ただ、残念ながら、原則ペットとの同居はできません。
飼っている/飼いたいペットの種類にもよりますが、
たとえば、メジャーな犬・猫。
習性によって室内を傷つけたり汚したりする場合があるので難しいです。
ずっとケージに閉じ込めておくわけにはいきませんし、
静かでもニオイや鳴き声で他の居住者からクレームが入る可能性があります。
宿舎のしおりによると、
小さなケージで飼う小動物や水槽で飼育する魚類等は許容される場合もあるようですが
居室を傷めない飼育環境作りや脱走が起きないように十分に注意しましょう。
安さか、住み心地/快適さか…迷いどころ…
おわりに
費用を抑えることを優先するか、
設備等の住環境を優先するかで選択は変わると思います!
家賃補助が出るとしても、
若手の間は民間賃貸の家賃は収入面で厳しい現実もあるかもしれません。
ただ、騒音等のトラブルに巻き込まれないことや防犯面を考慮して、
自分が一番安心して過ごせる自宅を選んでほしいなと思います。
費用と機能性の折り合いをつけられればベストですよね。
少しでも参考になりますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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