今年の税務職員(普通科)採用を狙っているみなさん、
1次試験まで1か月を切りましたね!
試験対策はうまく進んでいるでしょうか。
前回の記事でもやんわり書いたのですが
いくつか質問をいただいたので
ここでは
税大での“学習面”についてもう少し詳しくお話しします!
税務大学校/税大での学習
入校前に知っておきたいこと
Q. 税務大学校/税大の偏差値は?
A. 偏差値はありません。
税務大学校という名称ですが、
あくまでも国税庁の研修施設なので公表される偏差値はありません。
税務職の国家公務員採用試験に合格した人たちの集まりなので、
学力レベルに関しては相応のものかと思います。
Q. 税務大学校を卒業したら履歴書の学歴欄に書ける?
A. 書けないことはありませんが、基本的には書きません。
あくまでも国税庁の研修機関なので学歴には含まれません。
高卒者が税務大学校を卒業した場合は高卒
専門学生が税大を卒業した場合は専門卒
といった具合です。
(どちらかというと、職歴ですね!)
Q. 学費や教材費などはかかる?
A. かかりません。
研修に必要な教材類(税法のテキストや、その他講本)は
すべて各自に1冊ずつ支給されます。税法六法も最新版がもらえます。
学費もかかりません(寮費などはかかる)。
個人利用の備品や簿記の受験費用などは自費です。
・メモ帳(スーツのポケットに入るサイズ)
・ボールペン(油性がオススメ。フリクションなど消せるペンはあまり使わない)
・講義用のノート(A4か、A3。プリントを貼ることが多い)
研修所内には購買や物販などは基本的にありません。
近所のコンビニやスーパーなどでも買えないことはないのですが、
平日仕入れるのはスケジュール的に厳しい&これらは必須で消費量も多いので
ある程度まとめ買いして手元に持っておく方が安心です。
腕に巻くタイプのメモは、めちゃめちゃ助かりました!
手に書くと消えるし、メモ帳をすぐに取り出せない時でもこれがあれば安心。
Q. 講義中、パソコンやスマホ・タブレットは使える?
A. 使えません。
基本的に研修棟内ではスマホ等の使用はできません。
・黒板の写真を撮影して板書代わりにする
・講義内容を録音する
などもできないので、板書はノートに手書きで取る必要があります。
量は多いですが…がんばりましょう!
研修内容について
Q. 毎日の研修はどんな感じで進むの?
A. 基本的には全研修生が集まっての講義スタイルです。
税法科目に関してはほぼこのスタイルです。
1コマは90分。
Q. 講義は誰がするの?
A. 各税法は担当教育官、簿記・その他法律科目などは外部講師が行います。
税大には教育官と呼ばれる人たちがいます。
(税務署で言うところの統括官クラスの方々。)
それぞれが、
所得税法・法人税法・消費税法・国税通則法・徴収法・資産税法などを担当します。
簿記会計学は、外部講師です。
定期テストで各自のレベルでクラスに振り分けられるので、
それぞれに簿記の講師がいました。
外部講師なので、課業後に質問をしに行くのは難しいです。
商法や会社法、憲法などの法律科目も外部講師です。
(大学の有名な教授の講義を受けられることもありました)
ひとつ注意したいのは、教え方について。
講義の上手さやわかりやすさは担当者に大きく影響されます💦
・わかりにくい
・そもそも講師の言葉が聞き取りにくい
など出てくると思うので聞き逃さないように集中して臨みましょう!
Q. 毎日の課題はある?
A. あります(量は変動する)。
少なくとも簿記に関しては毎日課題が出ます。
当日の学習内容の復習=翌日の小テスト対策に。
その他税法科目もこまごました課題があるはずです。
定期テスト前は試験対策も兼ねて課題の量がやや増えるので、
毎晩の自習時間だけでは終わらないことも。
遅れると自分がつらくなるので、
必要に応じて休日を使ったり研修生同士でフォローを!
Q. 定期テストの難易度は?
A. やや高めかも。対策は必須!
毎日の講義だけでいけちゃう人もいますがおそらく少数派。
基本的には試験前は結構気合を入れて勉強した方が安心です。
特に税法科目はもともと馴染みの薄い内容ですよね。
条文を正確に解釈する
条文の規定にのっとって税額などを計算する
このあたりは難易度が高めだと感じました。
(私が数字に苦手意識があるのも難易度を上げた)
六法の持ち込み・参照は可能ですが、
正直条文を1から読んで解こうとすると間に合いません。
丸暗記する必要はありませんが、
主要なものについては「〇〇法××条にこの規定がある」くらいは
ぼんやりとでも覚えましょう!
追試も一応ありますが、スケジュール的にも(なにより精神的に)しんどくなります。
できれば初回でパスしましょう!
当然ながらカンニング行為はご法度。処分を受けますのでダメ、絶対。
ここだけの話…
どこからか「過去問」が流れてくることがあります。
(連絡の取れる1期上の先輩から情報を仕入れる人が研修生に一人はいるらしい)
嘘のような本当の話ですが、
寮内の1室。備品の裏に問題と模範解答が遺されていたことも…。
普通科研修の成績について
Q. 自分の成績は周りにバレる?
A.可能性はあります。
成績が全体に張り出されることは、ご時世的にもさすがにありません。
ただ、テスト答案の返却などは班単位で行われることが多いので、
・全体の中でも点数/順位がよかった
・赤点/追試 など、
班内には自分の成績が知られてしまうことも。
(どこでもそうだと思いますが)
多少素行に問題があっても、
要領と成績のいい人がかわいがられる風潮があります。
たとえば、さっきの過去問の話。
真面目な人は
「なんだか不正をしているみたいでイヤだなぁ」と思うかもしれません。
周りが過去問を解いていても、自分はやらないという人もいますよね。
気にしない人は
「過去問あるとか、ラッキー!」と活用します。
どちらがいいかはここでは割愛しますが、
自分の折り合いのつくラインでやることも必要になります。
Q. 研修の成績はその後に影響する?
A. 影響します。
1年間の研修生活ですが、確実に個々の差がつきます。
成績もピンキリ(私はキリです。笑)
研修生に詳しく告知されることはありませんが、
内申書のようなものが存在するようで、初任地などに反映されるという話があります!
キャリア組は大卒枠(国税専門官)から出ることが多いですが、
普通科出身者(高卒枠)でも主要ポストに就く可能性はゼロではありません。
将来的に出世を狙うのであれば、
税大からがんばって、爪痕を残しておきましょう。
Q. “ピカピカのアレ”の噂は本当?
A. 本当です!
普通科研修期間中の成績が、
総合的に特に優秀だった研修生には金時計が贈られます。
金色の懐中時計です。
もらえるのは上位の数名なので簡単なことではありませんが、
研修に対するモチベーション維持のためにも、挑戦する価値はありますね!
実用性はともかくですが、
「今度の新人、金時計らしいよ!」というのは
若手の着任前に各税務署内でも話題になります。
私は1期下の後輩が金時計持ちでした。
成績優秀で仕事を覚えるのも早く、性格も顔もいいという自慢の後輩でした!
おわりに
税大入校前に気になりそうなことをまとめてみました!
不安や疑問は尽きないと思いますので、
また機会があればその都度追記していきます!
少しでも参考になれば嬉しいです(^_-)-☆
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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